先日ある食事会でANAのスーパーフライヤーズカードの話に。たまたまその場にSFCカード保有者の方がいらっしゃって、参加者一同から質問ラッシュに。ちょっとしたプチセミナー状態になって、喜んでもらえたので、せっかくなのでブログにも♪
きっかけは、今度家族4人で行く予定の「成田ーヒューストン往復ビジネス」から
話のきっかけは、アメリカマイマミから帰ってきたばかりの方がいらっしゃったこと。そこで「あっ今度ぼくも家族でフロリダ行くんですよー」という話になって、ざっくりまとめると
というやりとりから。
成田ーヒューストンのビジネスクラス4席。マイル特典航空券でゲットしました。家族そろって人生初ビジネスクラスへ。
そこから右から左からとつぎつぎと質問が飛んできた、という流れです。
Q:50,000マイル貯めたらプレミアム会員になれるの?
この質問はいろいろ混乱してしまっている典型的な質問なので、まず言葉の理解が必要です。
飛行機に乗ると、その距離に応じて「マイル」が付与されます。みなさんご存じのものです。で、会員グレードを決定するポイントは「プレミアムポイント(PP)」と呼ばれるもので、マイルとはまったく別物なんです。
その全く別物のプレミアムポイントを1月1日から12月31日の間に50,000ポイント貯めたら、その翌年に「プラチナ会員」という上級会員グレードになれます。(正確には、貯めた年から「事前サービス」というおまけ期間がスタートします。)
ちなみにプレミアム会員という名称はありません。クレジットカードにプレミアムカードというものはありませすが、少なくともANAの会員グレードにはありません。
・50,000プレミアムポイント貯めたらプラチナ会員になれるの?という質問はOK。
・50,000マイル貯めたらプレミアム会員になれるの?という質問はNG。
Q:上級会員のことをプラチナ会員というの?
ここはANAの定義はありませんが、一般的には「プラチナ会員以上」を指していることが多いようです。
会員グレードについて
ANAの会員グレードは、上からダイヤモンド会員、プラチナ会員、ブロンズ会員そして一般会員と4段階です。そのうち上位2つのダイヤモンド会員とプラチナ会員だけいきなり待遇がよくなるので、上級会員とは「ダイヤモンド会員」と「プラチナ会員」の2つと、ここでは定義します。
ちなみにダイヤモンド会員になるには、さきほどのプレミアムポイントは100,000ポイント必要です。(プラチナ会員の2倍ですね。)
Q:スーパーフライヤーズカードは上級会員なの?
だんだんいい質問になってきました。
スーパーフライヤーズカードは、さきほどの4つの会員グレードとはちょっと違う特殊なグレードなんです。正確にはスーパーフライヤーズはANAの会員グレードというよりも、クレジットカードのグレードです。
基本的にはブロンズもプラチナもダイヤモンドも、必要となるプレミアムポイントを獲得した翌年だけのANAの会員グレードです。たとえば2017年にせっかく50,000ポイント貯めて、その翌年の2018年にプラチナ会員になれても、2018年に0ポイントだったら、その翌年の2019年はまた一般会員に戻ってしまうという鬼のような制度・・・・。
ただ!!
プラチナ会員とダイヤモンド会員だけが申し込めるクレジットカードというものがあり、それがスーパーフライヤーズカードです。そして無事にその審査が通ったら、スーパーフライヤーズカードメンバーになれるのですが、じつは「このカードを保有している人はANAのプラチナ会員と同等」として扱います。という制度なんです。
つまり50,000ポイントが貯められなくて翌年にプラチナ会員カードが剥奪されたとしても、スーパーフライヤーズカードさえ持っていれば、ずーーーーと「プラチナ会員」と同じ扱いをしてもらえる、ということなんです。
なので普段飛行機に乗りまくる人は別として、そうでない普通の方は、
- 1年間だけがんばって飛行機に乗りまくって「プラチナ会員」になる
- スーパーフライヤーズカードの申込み資格をゲット
- スーパーフライヤーズカードの審査に通る
- 半永久的に「プラチナ会員とほぼ同等の扱い」の資格をゲット
というルートをたどるのです。これをスーパーフライヤーズの略称をとって「ANA修行」とか「SFC修行」と言います。
Q:遠距離飛べばたくさんプレミアムポイントもらえるの?
これはいい質問です。基本的にはプレミアムポイントはマイルをベースに計算するので、たしかに遠距離ほどたくさんプレミアムポイントをもらえます。
が、いくつか注意点があります。
1:路線ごとに倍率が設定されている
じつは路線ごとに倍率が設定されていて、アジアオセアニア路線は1.5倍、国内線は2倍になる特典があります。なので単純に考えると、国内線が一番効率がいいですね。ただ路線の長さも影響してくるので、アジア路線が絶妙に効率がよくなってくるのです。このあたりはのちほど。
2:プレミアムシートはプレミアムポイントが優遇される
これは単純な理由ですが、「値段が高い席=ポイントたくさんもらえる」というわけです。このあたりは獲得効率を計算しまくる必要があります。このあたりもまたのちほど。
Q:羽田から沖縄にいくとしたら年間何回いけばプレミアム会員になれるの?
かなり質問が具体的になってきましたよ。
1:一般シート通常料金で往復する場合
この場合は片道1,968プレミアムポイントが獲得できます。往復で3,936プレミアムポイントですね。50,000ポイントを貯めるには、12.7回(=13回)往復しないといけません。
2:プレミアムシート(株主優待)で往復する場合
この場合は片道2,860プレミアムポイント。往復で5,720ポイント。ということは、8.7回(=9回)往復ですね。
単純にいうとこういう感じです。
Q:おまえのプランは??
ついにやってきました。この質問。
というわけで、この練りに練ったわがプランを説明しました。
最短最速!?たった3回で50,000PP貯める方法とANA上級会員になった効率重視のSFC修行プラン。マイルとプレミアムポイントの違いもこれで完璧!
少しだけ書くと、「羽田ー那覇ー成田ーチャンギー成田ー(陸路)ー羽田ー那覇ー羽田 」を3日でやるプランを2回。成田ーチャンギ往復を1回の、合計3回で終わらせました。
Q:プレミアムシートがいいのは分かった。プレミアム旅割と株主優待どちらがいい?
お金だけを考えるとプレミアム旅割28ですね。ただプレミアム旅割28は「人気すぎて予約しづらい」「予定の変更が一切効かない」というデメリットが大きいです。その点株主優待はプレミアム旅割28よりは、すこし追加費用が必要になるものの「予約がほぼ取れる」「予定の変更は直前までOK」というメリットがあります。
ぼくの修行ではプレミアム旅割28を取りまくって計画しましたが、実際に修行を終えてみた感想では、プレミアム旅割28はリスクがあったなー。株主優待のほうがよかったかなーという気がします。
そのあたりはこちらにまとめました。
プレミアム旅割28は激戦で取れないので、ANA修行・SFC修行はANA株主優待チケットがオススメ。
Q:なんでシンガポールなの?
これにはいくつか理由があります。
1:空港が24時間あいていて充実している
シンガポールのチャンギ空港が24時間あいていて快適に過ごせる、という理由があります。空港が24時間あいていると、利用する便や予定の調整がしやすいんです。シンガポールは治安も清潔感もなんの違和感もありませんので、その点も安心ですね。
お隣マレーシアのジョホールバルは、急発展中ですがデパートのトイレでもトイレットペーパーがなくてホースしかないので要注意。。。
2:便数が多い
設定されている就航便数も多いので、予定が組みやすいのも大きな理由です。
3:アジア便の中では距離がそこそこ長い
プレミアムポイントが1.5倍になるアジア便のなかでも、韓国や台湾に比べるとそこそこ距離が長くてマイルが稼げます。その結果、マイルを基本に計算されるプレミアムポイントもたくさん稼げる、というわけです。
Q:なんで那覇に1回行くの?
これは大事な質問ですね。ANA修行・SFC修行には欠かせないポイント。
プレミアムポイントの付与は、同じ路線でもチケットの種類によって違う、というのはすでに説明した通りです。公式サイトではこんな感じでまとめられています。「積算率」というのが、倍率になります。この数字が多い方がたくさん付与してもらえます。
プレミアムシートがたくさん積算されているのがお分かりになるでしょうか?しかも正規料金の場合は150%、旅割や株主優待の場合は125%になります。
今回注目したいのは、運賃4の項目にある「国際航空券(国内区間)」というもの。これはどういうチケットなのかというと、国際線のある空港まで一回飛行機で移動します。というチケットなんです。
たとえば沖縄からシンガポールに行きたいときは、一度シンガポール便が出ている羽田もしくは成田まで移動しないといけません。その沖縄ー羽田(成田)間は、「往復10,000円で乗っていいですよ」という特別サービスチケットが、「国際航空券(国内区間)」なんです。
しかも!この運賃4は積算率100%!ということは、往復10,000円しか払ってないのに通常料金で乗った場合と同じプレミアムポイントがもらえる、というスーパーチケットです。
でも東京にいるじゃん、なんでこれが適用されんの?となりますよね。そうなんです。東京に住んでいるのにわざわざ1回沖縄に移動して、沖縄発ー成田経由ーシンガポール行きのチケットを買うのです。帰りもしかり。シンガポール発ー成田経由ー那覇行きのチケットを買って、それに那覇ー羽田のチケットを追加する。
という、プレミアムポイントをなるべく安く貯めるためだけのまったくもって意味不明のプラン、これを空港コードからOKAーSINタッチと言います。このOKAーSINタッチのために1回沖縄にいくのです。
Q:PP(プレミアムポイント)単価ってなに?
修行計画をたてると必ず目にするのがこの言葉。でも簡単にいうと、50,000PPを貯めるためにいくらお金が必要か、という指標です。50万円かかったらPP単価10円ですね。目安は10円とされてるようですが、プランによっては9円、8円というプランもあるみたいですよ。
ぼくの場合は8.7円でしたね。ただしホテル代などは含まれていません。そういうのを含めると10円程度になりました。その点国内線だとホテル代がいらないので単純にPP単価が算出できますね。ただ修行に興味のある方は、比較的お金に余裕のある方が多いでしょうから、PP単価にこだわるよりは、リラックスして楽しめる修行をオススメします。
ANA修行・SFC修行は「PP(プレミアムポイント)単価も大事だけど、費用重視よりもSFC修行を一生の思い出にするのがおすすめ。
Q:修行始める前にクレジットカード変えるべき?
これは絶対!!!必須!!!!ゴールから考えるべき。最終的にどのブランドでスーパーフライヤーズカードを保有したいかを考えて、そのカードを取得してから修行開始です。
1:プラチナ会員=自動でスーパーフライヤーズ ではない
さきにお伝えしたとおり、プラチナ会員は自動的にスーパーフライヤーズメンバーになれるものではありません。あくまでも申込資格をゲットできるだけ。そのあとのカード審査は別物です。審査に落ちたらプラチナ会員になれてもまったく意味ありません。。。
2:同じブランドの同じグレードのカードであれば無審査で「切替」可能
ただし、同じブランドの同じグレードのカードであれば無審査で「切替」ができるんです。たとえば僕の場合は、ANAアメックスゴールドカードから、ANAアメックスゴールドスーパーフライヤーズカードへ無審査切替できました。
ただANAアメックスプレミアムスーパーフライヤーズカードは、ゴールドカードよりも上級カードになるので、別の審査が必要です。もちろん審査落ちする可能性があります。
3:スーパーフライヤーズカードのブランドごとのメリットデメリットをしっかり把握する
というわけで、修行前に、スーパーフライヤーズカードとして保有したいカードをしっかり確認してから、その同じブランド、同じグレードのカードを取得するのが先決です。
顧客対応はアメックス最高だけど、マイルが貯まる効率と年会費のバランスはANA VISA プラチナプレミアム カードがベスト。
【ANAプレミアムカードの口コミ】VISA・JCB・アメックス・ダイナースの4種類では、どれが一番おすすめ?
どうしても審査に落ちたくない方ははこちらを参考に。。。
ブラックリストには2種類ある?クレジットカードの審査に通らない「否決」の理由と、カードの審査に通りやすくなる裏ワザ。
Q:おれのプラン作れる?
いやです(笑)。正直にいうと全然いやじゃなくてむしろ楽しいのでつくってみたいのですが、だからこそ自分でやってほしいなー!って思います。調べて調べて修行計画つくって・・・・そんな瞬間がめちゃくちゃ楽しいのです。なのでぜひご自身でオリジナルのプランを。一生の思い出になりますから!
Q:(番外編)なんでJALじゃなくてANAなの?
おーナイスな質問です。。本当は飛行機に乗らなくてもマイルがたまりやすいのがANAだったので、よーし陸マイル活動がんばるぞー!と思ってANAにしました。
が、ぜんぜん陸マイル活動やってません。。。。。なので今となっては、どっちでもよかったかも。。。でもANA大好きですし後悔などは一切なし。むしろ大満足!もちろんJALでもいいとおもいますよー。
と答えたら・・・・・先輩から悪魔の誘いが・・・・
JALとANAの比較記事はこちらです。
上級会員になるならANA(青組)とJAL(赤組)がどっちがおすすめ?メリット体験談(レビュー)まとめ。
でも来年以降にSFC仲間が増えるのはうれしいですね。全力でバックアップしますよー♪
SFC修行の”すべて”をまとめました
家族4人ビジネスクラス満喫できました
-
-
家族4人で人生初のANAビジネスクラス。フルフラットシートから食事、いたれりつくせりのサービスまで。満足度が高すぎる。