ANA全日空の飛行機に乗りまくって上級会員のステータスになったぼくですが、じつは飛行機が大の苦手でした、むしろ怖かったです。
「飛行機に乗っている間はドキドキして全然落ち着かない。」
「1秒でも早く着陸して欲しいし、ちょっとでも揺れる気配がしたらパニック寸前。」
「飛行機に乗る日に曇ってたり雨が降ってるだけでも「今日揺れるかも・・・」と心配に。」
「「本日は揺れが予想されます」とか言われると、動悸がすごい。」
「一緒に飛行機に乗っている家族や友人に話しかけられても集中できなくて上の空。」
「台風のときに乗るとかありえない、お願いだから早く運休(欠航)にしてほしい。」
とか考えるほど苦手でした。
苦手でした、って過去形になっていますが、いまでも全然怖くないわけではないですよ。
ただ「もうだめ!パニックになる!!」ってことはありません(←いまのところは・・)。
これだけ飛行機が苦手だったぼくが、どうやって飛行機嫌いを克服したか、まとめてみました。読んでいただくだけで少しは気分が楽になると思います。
ジェットコースターが小さい頃から苦手
そもそもなんですが、飛行機の何がイヤって、あのずーーーーーんってなるやつ。フワッと浮くようなあれ。あれ本当に嫌いなんです。
よく考えてみると、小さい頃からジェットコースターが大の苦手で、なんで嫌いかって、ずーーーーーんってする感覚がどうしても受け入れられなかったんですよね。
なんだったら、ブランコもあんまり好きじゃない。
でもジェットコースターとかブランコはまだいいんですよ。だっていつずーーーーーんってなるかだいたい分かるから。しかも時間も短い。ブランコなんて自分で止めれば大丈夫だし。
飛行機って、いつずーーーんってなるかわかんないですよね。突然ずーーーーーーんってくるし、何回もくるし。
そりゃ嫌いになるわけだ、と妙に飛行機嫌いに自信をもっていたんです。
落ちたら100%・・・・という事実が恐怖心を後押し
しかも飛行機って、落ちたら100%・・・ですよね。事故は少ないって言われても、でも落ちたら100%・・・・ですよね。
実際には「落ちるわけない!」って思っていても、やっぱりそういう事実は、恐怖心を後押しします。
飛行機が怖くない人には絶対にわかってもらえない
あとこれはあるあるですが、飛行機が怖くない人って簡単に「大丈夫だよ。落ちないから。」って言うんですよ。
でも飛行機恐怖症ってそんな単純なことじゃなくて、うわーーーってパニックになってしまうこともあるんです。
一度パニックになったらどうなるかって、恐怖心がどんどん大きくなってきます。
動悸がして、冷や汗が出て、大声だしたくなったり、じっとしていられなくて挙動不審になったり・・・
そしていっそのこと「気を失いたくなります」。
気を失いたくなるって冷静に考えたら相当変ですよね。でも気を失っている間に恐怖が終わるなら、むしろそっちがいいって思うくらいパニックになることもあるんですよ。
こんな感情や不安は、体験したことがある人じゃないと絶対に共有できません。
飛行機が怖い人っていっぱいいるし、むしろ普通
ここまで全部ぼくの実話なんですが、「この人、自分と一緒だ」って思われたことってありましたか?
そうなんです。
飛行機が怖いってあなただけじゃないし、全然恥ずかしいこととかおかしいことじゃなくて、むしろ普通なんです。
飛行機が少し揺れが強くなると、飛行機の中ってシーンってなることがあります。あれ、みんな怖いんですよ。
対策その1:「実況中継」
そのうえで、怖いという感情がどう体に出てくるかは、人によって違うし、その人の体調によっても違います。
怖いという感情が体に反応が出にくい人もいれば、パニックになる人もいます。
でも毎回パニックになる人ってのもじつは少なくて、「今日も怖かったけどパニックにはならなかった」ということなんてザラです。
そしてもし体に反応がでてきたときの対策ですが、たとえば動悸がしだしたら「あー今日怖いのが、動悸として体に出ちゃってるなー。へー、今日はそういう日か。」って心の中で実況してみるのが効果的です。
もし冷や汗まで出てきたら「おっ、冷や汗もきたか。。今日は体に反応が多い日なのかな。」という感じです。
実況中継はスポーツの世界でも採用されている
じつはこの実況中継は、心理学的にも効果が検証されていて、スポーツ選手もよくやっています。
有名なのはWBC(野球のW杯)でイチローが決勝戦で決勝タイムリーを打った打席。イチローは「打席に立っている間、自分で自分のことを実況していた」とインタビューで明かしています。そうやって緊張する意識をずらしていたんですね。
「さぁこの場面イチロー選手打席に入りました」
「はい、ファール」
「はい、またファール」
と実況したそうです。
振り返りで「めちゃくちゃ怖いですよ。楽しくしないとやってられなかったんです。」と語っています。
(参考:下記インタビュー動画6分くらいから)
対策その2:天皇陛下が同じ飛行機に乗っておられると言い聞かせる
対策その2はちょっとふざけてると思われるかもしれませんが、地味に効果的です。
「同じ飛行機に天皇陛下が乗っておられる」と言い聞かせるんです。
天皇陛下が乗っておられる飛行機が無理な運行をするはずはありません。多少揺れたとしても最大限安全な方法をとって、命をかけて安全に飛行するはずです。
「もしこの飛行機に万が一があったら全国民が許さないよ!」って強く念じてください。
「もし万が一が起きたら自分が命をかけて天皇陛下をお守りする!」と心に決めて、いつでも動けるようにしておいてください。
もし天皇陛下がパニックになられたときのことを考えて「なんとかして落ち着いていただく」準備をしていてください。
くだらないようですが、「自分以外の誰かを守らないといけない状態」になると、本当に落ち着くことがあるんですよ。
対策その3:思い切って「高い席」に座る
対策その3は、いい席、つまり高い席に座ることです。ANA国内線だったら「プレミアムシート」、国際線だったら「ビジネスクラス」です。
「金持ちけんかせず」というのとはまた少し違うかと思いますが、いい席って時間がゆっくり流れているんです。そうすると、気持ちもゆっくりしちゃって、多少飛行機が揺れても「あらー揺れたいのね。いいよいいよ。揺れたいだけ揺れなさい。」みたいな感じになるんです。
ぼくの場合は「揺れてもいいからなるべくゆっくり到着してほしい。この快適な空間を1秒でも長く味わいたい・・・。」とまで思っていました。あれだけ苦手だったぼくがですよ!
対策その4:クルマや電車、飛行機が飛ぶ前の方が揺れていることに気づく
ぼくも盲点だったのですが、飛行機が飛んでいる間の揺れよりも、クルマや電車はもちろん、飛行機が滑走路を移動している間のほうがよっぽど揺れているんです。要は「道が悪い」んですよね。
飛行機も同じで「道が悪いだけ」です。
飛行機にのっているときは、揺れアンテナが超敏感になっているので気になりやすいのですが、空にも道がいいとことそうでないとこもあるので、多少揺れながら進むものです。なのでガタガタと揺れても、ずーーーーんと落ちるわけではないですし、ずーーーーんってなっても道がよくなればまた落ち着きます。
って、事前にわかっていれば少し楽かもしれません。
対策その5:あこがれの人との時間を妄想する
最後の対策は、あこがれの人と一緒に時間を過ごしていることを妄想することです。
芸能人でもモデルでもアスリートでも、身近な人でもだれでも大丈夫です。
どんなところで、どんな言葉をかけてもらって、どんなことして、って超理想の時間を妄想します。
ちなみに女性はわかりませんが、オトコはだいたいこういうときは、超理想の時間=「エロ」と相場が決まっています。いくつになっても高校生の修学旅行のときから発想は変わりません(←あくまでも一般的な話で、ぼくとは言ってない・・・)。
とにかくなんでもいいので、あこがれの人とのあこがれの時間を妄想してみてください。
いろいろ妄想している間に多分目的地に到着します。
ここまでやればきっと大丈夫。
今回5つの対策をあげましたが、これ全部じゃなくても1つでも試していただいたら、これまでの飛行機とは少し違う時間にきっとなると思います。
そして「いつもより落ち着けてた」という経験を少しずつ積み上げていくと、いつの間にかパニックになることもなくなるはずです。
もちろん怖いときはみんな怖いんです。それはどんなに経験を積んでも変わりません。
でもそれでも自分を自分の気持ちをコントロールできるとわかっていれば、怖いことはなにもないので安心して飛行機に乗ってくださいね。
飛行機が苦手な人が少しでも楽になってもらえたらうれしく思います。