30秒でわかるこの記事のまとめ
- 会計ソフトfreee(フリー)は初心者でも帳簿作りができる
- 銀行口座やクレジットカード明細の自動取り込みが便利
- 請求書作成サービスMisocaとの連動も便利
- 法令遵守なので単純ミスでの申告漏れなどのリスクが減るのもメリット
まさに飛ぶ鳥を落とす勢いで伸びているクラウド型の会計ソフト。うちの会社でも、これまで「わくわく財務会計」というものを使っていましたが、今回 会計ソフトfreee(フリー) を導入することに。無事決算も終えました。今回はそのレビューです。導入を検討されている方にすこしでも参考になれば。
わくわく財務会計も悪くはないよ。
これまで長年お世話になったわくわく財務。企業会計の右も左もわかんないときからお世話になりました。仕訳作業さえ終われば損益計算書も貸借対照表など決算に必要な資料をきれいに自動で作成・印刷してくれるし言うことなし。
しかも買い切りソフトってのがいい。ただバージョンアップ版を購入するときには別料金になりますけどね。消費税アップのタイミングでアップデート料金要求されたのもいまとなってはいい思い出。
freee(フリー)を導入した理由は「自動取り込み機能」
「わくわく財務」にもほぼほぼ満足していたのに、どうしてfreee(フリー)を導入したのか。それは「自動取り込み機能」があるから。
この「自動取り込み機能」は本当に素晴らしい機能でした。簡単に言うと、クレジットカードや銀行口座の記帳情報を自動で会計ソフトに取り込んでくれる機能です。
もっと簡単に言うと、銀行に10,000円入金されたら、これまでは「通帳に10,000円入金された」という記録(これを仕訳といいます)が手作業で必要だったんです。そしてその「仕訳作業」を税理士さんに有料でお願いしていたわけですね。
それが「自動取り込み機能」は、銀行に10,000円入金されたら、自動で会計ソフトに「銀行に10,000円入金」と仕訳してくれるのです!つまり「仕訳作業から解放」されるんですよ!税理士さんにお金を払う必要なし!
銀行口座のデータを自動取り込みする場合には、銀行に行ってオンライン口座にする必要があります。もともとオンラインで口座確認とか振込してるよ、という方はそのまま利用できます。
手作業での仕訳になる場合も仕訳アシスト機能が便利
自動取込みを登録しなかったりして手作業で登録することもあるかと思いますが、そのときも仕訳のアシスト機能が便利です。下の図のように、飲食費ー接待交際費 とアシストしてくれるので、当てはまるものを選んで登録するだけです。仕訳の知識がなくても大丈夫です。
どうしてもわからないときはチャットで相談
どうしてもわからない・・・そんなときは「チャット機能」でいつでも相談できます(平日10:00〜12:00、13:00〜18:00)。
ぼくも何度もチャットで相談しました。一番安いプランですが、いつも相談するときは待ち時間が長くても2人待ちくらいなので、サポート体制もしっかりしているようです。
請求書発行サービスmisoca(みそか)との連携もびっくりするくらい便利。
もともとmisocaという請求書発行サービスを利用していたのですが、じつはそのサービスと 会計ソフトfreee(フリー) が連動したのも強烈でした。
misocaの中に「freee」というボタンがあって、それを押すだけで 会計ソフトfreee(フリー) に自動で「売掛金」処理をしてくれるんですよ。
売掛金とは会計用語なんですが、簡単に言うと「これからお金が入ってくる予定ですよ」と記録してくれる、という意味です。
しかも!
銀行口座を登録しておけば、後日入金があったときに「消し込み」と言われる「ちゃんと入金がありましたよ」という仕訳作業までしてくれる、という便利な機能なんです。
せっかくfreee会計を使うのであれば給与計算もおすすめ
このfreeeというソフトはもちろん会計ソフトがベースになっているのですが、いわゆるオプションでいろんなソフトがあります。その一つが「給与計算freee」。スタッフに労務管理(タイムカード)から、給与明細作成などが簡単にできるオプションです。
これは正直、freee会計を利用するなら絶対申し込んだほうがいいですね。何が便利って、給与計算結果をfreeeに自動で入力してくれるからです。
なので、たとえば20万円の給料の人で源泉徴収が5,000円だったとします(←計算は適当です)。すると自動で「195,000円の支払いと5,000円の預かり金」という仕訳処理をしてくれます。このあたりは会計や税務の知識がないとなかなか難しいと思いますが、 会計ソフトfreee(フリー) だと一発です。
不便なところ1:銀行明細はともかくカード明細も1行ずつ仕訳されてしまう
ここまで絶賛のfreeeですが、不便なところもいくつかあります。まず一番不便なのが「クレジットカード明細も1行ずつ仕訳されてしまう」ところ。
通帳は1行ずつ仕訳されて当然です。でもカードって1ヶ月に1回引き落とされるときに初めて通帳に記帳されますよね。なので、本来はカード明細を別途保管しておいて、引き落とされた金額1行の仕訳でいいはずです。
でもfreeeは全部の履歴が仕訳されるんですよね(自動取り込みにカードを登録している場合)。これがちょっと不便。理由は単純で、仕訳の行数が増えると全体が見えづらいんですよ。カードで50件決済していたら50行ですからね。これはfreeeの欠点というより、自動取り込みの欠点?限界ですかね。
不便なところ2:ちょこちょこオプション料金がある
さきほどの「給与計算freee」もそうなのですが、追加オプションがいい感じに配置されています(笑)。たとえば給与計算freeeの人数制限は地味にキツい。。。3人まで無料で4人目からは1人300円(毎月)かかります。
社員数が多いところはどうなんでしょう。まぁかといって税理士さんや社労士さんに頼んでも@社員数の請求なので、そう考えるとやっぱり安いのかな。
あとは確定申告は別料金です。しっかり確定申告freeeというオプションメニューがあります。ちなみに法人版の確定申告はリリース予定とのこと。あくまでも損益計算書と貸借対照表の発行まで、ですね。
それでもfreee(フリー)オススメする理由
いろいろ書いてきましたが、freee(フリー)はよくもわるくもかなりの法令遵守。なので、freeeでしっかりと管理していれば、残業問題で法令違反になることもなければ、おそらく税務調査があったとしてもペナルティはかなり少ないのでは???
そういう意味では、本業に集中できる素晴らしいソフトです。節税は大事。でもやっぱり事業は節税が目的ではないのでね。とにもかくにもその便利さには驚くばかり。30日完全無料なので試してみる価値はあります。
どうしても税理士さんに頼らないといけない部分も
かといって 会計ソフトfreee(フリー) があれば税理士さんいらず、というわけではありません。仕訳などの単純作業は自分でできますが、税務の相談などはやっぱり税理士さんにサポートしてもらったほうが安心です。知り合いの税理士さんでもいいですし、税理士さんの無料紹介サービス を利用するのも、税理士報酬が下がることが多く満足度が高いようです。
買い切りソフトからクラウド型へ
クラウド型のソフトは「毎月お金がかかるのでお金がもったいない」と思われる方も多いかと思いますが、やっぱりメリットも多いです。
- パソコンが壊れてもまったく問題なし(違うパソコンを使ってネットからログインするだけ)
- 利用パソコン台数に制限なし(ネットからログインするだけ)
- 法改正などのバージョンアップにも自動対応(消費税アップにも)
など買い切り型にはないメリットもたくさんあります。この機会にクラウド型会計ソフトを検討するのもいいと思います。
今回は「会計ソフトfreee(フリー)を口コミレビュー。初心者でも会計・帳簿・決算ができる便利な機能がたくさん。」という記事でした。