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大事なのは返戻率?学資保険は本当に必要?投資家がおすすめする、だれでもわかる学資保険の選び方。

投稿日:2018年11月13日 更新日:

30秒でわかるこの記事のまとめ

  • 学資保険は「貯金+保険」
  • 貯金がたくさんある人、保険にたくさん入っている人は学資保険いらないかも。
  • ドル建て学資保険は保険会社が儲かるから返戻金も多い

こどもがうまれると必ず気になるのが「学資保険」。こどもの教育資金を小さいときから貯めておきたい、という親の優しさですよね。でもいろんな「学資保険」があって、ぼくもどれがいいのかわかりませんでした。この記事では「学資保険」の選び方についてどこよりもわかりやすく解説したいと思います。

「学資保険」とは?どんな保険?

そもそも「学資保険」ってどんな保険なんでしょうか。

こどもが大きくなったときに満期になってお金が返ってくるんですよね?

一般的に学資保険といわれているものは、こんな内容になっていると思います。

  • こどもが産まれたら契約する
  • 毎月一定額を支払い
  • こどもが15才とか18才になったときに満期になってお金が返ってくる
  • 保険金として払った金額の105%くらいが将来的に返ってくる(返戻率)
  • 万が一のときの死亡保険も含まれている

つまり「学資保険」とは「満期になると掛け金(の一部)が戻ってくる貯蓄型の生命保険の一つ」です。

保険は大きく分けて「掛け捨て型(定期保険)」と「貯蓄型(養老保険)」に分けられます。学資保険というのは「貯蓄型(養老保険)」の一つ。なので厳密にいえば、学資保険という保険はありません。でも養老保険っていってもイメージがつきにくいので、学資保険というわかりやすい名前をつけられた保険と考えて大丈夫です。

気になる「返戻率」とは?

学資保険で一番気になるのは「返戻率」だと思います。返戻率とは、満期のときにもらえる金額が払った金額の何%になっているか、という数字です。高いものでは110%とか115%というものもあるようですが、現在は102%とか103%の学資保険が多い気がします。

もちろん返戻率は高ければ高い方がお得なのですが、返戻率が高いものはそれなりにリスクもあったりします。このあたりは保険会社がどのような仕組みで儲かっているのかの理解が必要ですが、くわしくはこちらの記事にまとめています。

ソニー生命の「ドル建て学資保険」はどうして「円建て学資保険」よりも返戻率が高いの?保険会社はじつは資産運用会社だった!?

必要な時に必要な金額をもらえるかどうか。「基準保険金額(基準学資年金額)」とは?

学資保険について調べているとよく目にする言葉に「基準保険金額」とか「基準学資年金額」という言葉があります(会社によって少し違います)。まずはこの言葉の理解からすすめましょう。

簡単にいうと「メインでもらえるタイミングで受け取る金額」

総額200万円、基準保険金額100万円とかどっちが本当にもらえるお金なのかわからない。。。
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とっても簡単に言うと、メインでもらえるタイミングで受け取る金額のことです。

「基準保険金額」とか「基準学資年金額」という言葉の意味は、メインでもらえるタイミングで受け取ることができる金額のことです。

「メインでもらえるタイミング」というのがまたややこしくなりますよね。このあたりは学資保険について少し知識が必要なんです。

もともとは満期のタイミングで1回だけお金がもらえる保険

さきほども書きましたが、学資保険は「満期になったらお金がもらえる(貯蓄型の)保険」です。

満期というのはもちろん1回しかありません。その1回の満期のタイミングでお金がもらえる。これが学資保険といわれる保険の基本的な形です。

もし「受け取りは満期時の200万円のみ」という保険に加入されていたら、この場合「基準保険金額」もしくは「基準学資年金額」は、満期受け取り金額と同じ200万円です。1回しか受け取るタイミングがない場合は、その1回がメインのタイミングでもらえる金額だからです。

学資保険が複雑になってきている

もともとはこういう単純な話だったのですが、学資保険を提供している会社がどんどんいろんなメニューを出してきていて、どんどん複雑になっています。(わかりにくくなっている・・・・)

複雑になっている一番が「お祝い金」とか「入学祝い金」とか言われている、「もともと予定していたメインのタイミング以外でお金を受け取るタイミング」が増えていることです。

保険の満期はこどもが18才のとき。でも高校入学の15才のとき、中学入学の13才のときにも少しお金がもらえるという保険がありました。
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そう、まさにそれです。しかも満期と基準保険金額のタイミングが一緒だったらまだわかりやすいのですが、いまは保険の満期は22才、基準保険金額の支払いは18才というような保険もあります。

たとえばこういう場合があります

受け取り時期 受け取り金額 備考
小学入学 5万円
中学入学 10万円
高校入学 10万円
大学入学(18才) 100万円 (メイン)基準保険金額
大学2年(19才) 25万円
大学3年(20才) 25万円
大学4年(21才) 25万円 (満期)

この保険の場合はこういう表記になります。

満期 大学4年次(21才)
保険金受け取り総額 200万円
基準保険金額 100万円

まずはこの基準保険金額が、本当にお金が必要なときに必要な金額をもらえる内容になっているかどうかが大事なチェックポイントです。受け取り総額よりも大事なのは「もらえるタイミングと金額」です。

保険料はいつまでに支払いを終わらせるか?

つぎに大事なポイントは、いつまでに保険料の支払いを終わらせる?というものです。

え?18才になるまで払い続けるんじゃないんですか?
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18年間プラン、10年間プラン、一括プランなどが用意されている学資保険もあります。

普通は18才まで毎月支払いを続けて18才のときにお金が返ってくる、というパターンを考えますが、いまはいろんなパターンもあるんです。

全額一括支払い

一つは全額一括で払ってしまうことです。でもこれはお金に余裕がある家庭しかできません。

10才になるまでに払い終える

それと最近人気のプランで「こどもが10才になるまでに払い終える」というものがあります。理由は、こどもが10才になると塾とか受験とかでお金がかかってくるので、それまでに払い終えたい、というニーズに対応したようです。たしかに一理ありますね。

ただ短い期間で払い終えるプランは毎月の保険料も高くなるのでご注意ください。

全額一括支払い、10年支払い、15年支払い、18年支払いなど家計に合わせて選択してください。

保険の対象を親にするか、こどもにするか

学資保険も保険なので、保険の対象者(被保険者)に万が一があった場合に保険金が支払われます。この被保険者を誰にするか、という問題があります。

一般的には「学資保険」は保険の対象(被保険者)がこどもになっていることが多いようです。ただ個人的には「親が対象」でもいいかなと思います。親に万が一のことがあった場合に「こどもに教育資金を残す」というのが主な目的だと思うので。

保険の対象者が親の場合は、親の年齢によって保険料が変わる場合がありますのでご注意ください。

そのうえでいくつかパターンがあります。

1:保険料支払い免除プラン

これは親に万が一があった場合は、それ以降保険料の支払いは免除しますよ。もちろん予定通り保険金は支払います。というタイプになります。

2:保険金一括支給プラン

こちらは親に万が一があった場合には、保険が自動的に解約になり保険金として一括で支払います。というタイプになります。

ここでは、ぼくらが払うお金を「保険料」、保険会社から支払われるお金を「保険金」として表現しています。

どっちのプランがいいかは考え方によると思いますが、個人的には「2:保険金一括支給プラン」がいいと思います。あとでまたご説明しますが、現金が手元にあれば選択肢は広くなります。

学資保険にまつわるよくある質問

ここから学資保険の選び方でよくある質問におこたえしていきます。

学資保険のよくある質問

学資保険も毎月積み立てていくんですよね。学資保険と定期預金とは何が違うんですか?

たしかに積み立てというところに注目すると定期預金と同じです。ただ学資保険は「万が一のときの保険」という面もありますが、定期預金にはありません。

あまりいい想像ではないのですが、学資保険に加入して1年後に万が一があったときなどは学資保険の方が満額もらえるので安心です。

学資保険のよくある質問

学資保険でもらえる金額はいくら必要ですか?毎月それほどたくさん払えないんですが。。

一般的には大学の教育資金を用意されることが多いと思いますが、すべての教育資金を用意するのは難しいと思います。私立大学の学費は年間100万円以上かかります。4年で400万円です。国公立大学だとして年間60万円だとしたら4年間で240万円の学費が必要です。

これだけのお金を用意するのはさすがに大変ですので、一般的な学資保険で提案されるのは200万円が多いようです。またこどもが大学に通っている間も収入があるのが普通なので、学費を全額用意しておく必要はありません。

あくまでも「教育資金の一部を学資保険で準備する」という発想が現実的です。とはいえ、積み立てのために目の前の家計が赤字になるようであればそれは見直しが必要だと思います。

学資保険のよくある質問

ソニー生命のドル建て学資保険の返戻率が高いのはなぜですか?あやしいのでしょうか?

ドル建て保険の返戻率が高い理由は保険会社がそれ以上に儲かるからです。決してあやしくないのですが、ドルを持っている(運用している)のと日本円を持っている(運用している)のとでは、長い期間で見るとドルを持っている(運用している)ほうが儲かるんです。これもこちらの記事が参考になると思います。

ソニー生命の「ドル建て学資保険」はどうして「円建て学資保険」よりも返戻率が高いの?保険会社はじつは資産運用会社だった!?

学資保険がいらない人はこんな人

ここまで学資保険のことを書いてきましたが、じつは学資保険がいらない人、入る必要のない人がいます。

お金持ちの人

18年後の200万円をすでに持っている人などお金持ちの人は学資保険に入る必要はありませんね。

すでにたくさん保険に入っている人

すでにほかの積み立て型の保険にたくさん入っている人も学資保険は必要ないかもしれません。学資保険の中身はすでにお入りになっている積み立て型の保険とまったく同じだからです。

学資保険の返戻率より高い利回りで運用する自信がある方

学資保険は、10年とか15年とか18年とかお金を保険会社に預けて増やしてもらっています。その結果102%とか103%とかになって帰ってくるのですが、投資家目線で言えばそんな低いパフォーマンスの運用はありえません

たとえば住友商事の株を買えば毎年4%の配当をもらえます。4%を10年もらったら単純に40%です。15年もらったら60%です。

とはいえ、もちろん株は株が下がることもありますし、万が一のときの保険はついていません。

それで自分で運用してみたほうがいい、という方は学資保険よりもご自身で運用されるのもいいかもしれません。おすすめする運用方法もあります。

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今回は「大事なのは返戻率?学資保険は本当に必要?投資家がおすすめする、だれでもわかる学資保険の選び方。」という記事でした。

学資保険も大事。お金や保険の見直しはもっと大事。

学資保険に入る、入らないは別として、おこさまが産まれたらお金の計画の見直しは必要です。そのなかで学資保険をつかって教育資金をためていくのか、それとも違う形を検討するのか決めるのもいいかもしれませんね。

プロが無料で相談にのってくれるサービスもあります。もちろん相談だけでも大丈夫です。




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